今回から『店舗見学』と言う事についてASTERが指南していきたいと思います。もし、あなたが旅行会社の面接を受けた時に必ずこんな質問をされるでしょう。
『○○さんは、私どもの店舗を見たことありますか?』
この質問は10社受けたら半分以上の会社で聞かれるはずです。それではここで架空の面接会場を作りませしょう。
面接官『みなさんは、ASTERツーリズムに就職を希望されているわけですが、私どもの店舗を見られたことはありますか?Aさん、いかがですか?』
学生A『あっ!えぇ〜、はい!見ました。』
面接官『なるほど。どこの店舗をご覧になりましたか?どんな印象を受けました?』
学生A『えぇ〜と、…大江戸支店を見学しました。印象は…えぇと…』
面接官『あっそう。そこには私達の店舗はないんだけど何を見たのかナァ。』
学生A『………。(あそこならあると思ったんだけどナァ)』
はい、ストップ!!ここでA君は残念ながら敗退です。そりゃそうですよね。ASTERツーリズムに就職希望をしておきながらどこに支店があるかも把握してない。しかも、店舗見学なんてしてないのにまるでしたかのような立ち居振舞い。一応、突っ込まれた時のかわしかたも考えていたようですが、墓穴を掘ってしまいました。余談ですが、こんな時は素直に『勉強不足ですみません。まだ見学していませんでした。』ぐらいにしておきましょう。
では、再スタート。
面接官『では、Bさんはどうかな?』
学生B『はい、○○支店を見学させていただきました。』
面接官『ほぉ。で、印象はどうだった?』
学生B『はい、お店も大きくて、お客様もたくさん入っていて、繁盛しているなっていう感じでした。』
面接官『なるほど、その他は?』
学生B『はい、…… スタッフの皆さんの笑顔が素敵でした。』
面接官『ウンウン!笑顔で接客はうちのモットーだからね。で、他には?』
学生B『…… はい、……パンフレットが…ん〜』
面接官『パンフレットがどうかしたかい?』
学生B『はい、パンフレットがいっぱいありました。』
面接官『確かにそうだね。パンフは旅行会社にとって命だからね。で、他には?』
学生B『……………。』
面接官『Bさんはもう少し視点を変えて見たほうがいいんじゃないのかい?』
学生B『……………。(あんなに見たのにどうして何も言えないんだろう)』
はい、またまたストップ!!
店舗見学をしていたBさん。Aさんが墓穴を掘ってしまった後で、店舗見学をしてあった自分にちょっと安心。自信満々に面接官の質問に答えましたが、イマイチ歯車が合わないようです。挙句の果てには面接官からダメ出しをされてしまいました。残念ながらBさんはここで敗退です。いくら見学していても、面接官の意図することを答えなければ意味がありませんよね。「店が大きい」「繁盛してそう」「スタッフが笑顔」「パンフがいっぱい」なんて別にその辺の通りがかりの人に聞けばいいこと。それよりも面接官が望んでいるのはもっと突っ込んだ部分なんです。
では、リスタート!!
面接官『じゃぁSさんはどう?店舗見学した?』
学生S『はい、何店舗か見学させていただきました。』
面接官『何処の店舗を見たのかな?』
学生S『○支店と▲支店、それら◇支店も見学しました。』
面接官『ほぉ。いっぱい回ったねぇ。で印象派どうだった?』
学生S『はい、○支店は百貨店の中に入っていると言う事でお客様の客層もゴールドカードを持っていそうなお客様が多そうだなという印象でした。▲支店は、渋谷に近いということで、大学生や新婚さんのような人が多かったです。◇支店は、郊外のスーパーにあるので買い物帰りのオバチャンが井戸端会議的にスタッフと話しているのがすごく印象的でした。』
面接官『なるほど。そうなんだよね。うちの会社は立地場所によって大きく客層が変わるんだよ。他には何か気付いた事あったかな?』
学生S『はい、さっきもBさんが仰ってましたが、パンフの種類が豊富だなという印象を受けました。ただ、お客さんの行動を見ていると、どれを選んでいいのか迷っているような感じも受けました。<売れ筋No1>みたいなPOPがあると少しはいいのかなぁなんて思いました。』
面接官『ん〜なるほどね。現場の人間はそういうことに気付いていそうでなかなか気付いてない事が多いんだよね。そういう提案をしてもらえるととてもありがたいんだ。Sさんはなかなかよく店舗見学しているね。』
はい、ストップ!!Sさんはここで次ラウンド進出決定です。Sさんは店舗見学をする際に、色々とチェックポイントを設けて見学をしていたなということがヒシヒシと面接官に伝わってきます。しかも、こんな風にしたらいいのでは?というお客様の視点からの提案も効いています!
この3例を見ていただければ分かるように、店舗見学をするとしない、仮にしたとしてもどのように見学したかが重要になってくるわけですね。もし、あなたが旅行会社に就職したいと思うのなら、自分が実際に働くかも知れない現場は見ておくべきだとASTERは思います。
※ここで使っている例はASTERの経験に基づいたものではありますが、「敗退」や「進出」といったような言葉はこのストーリーが分かりやすく進むように使ったものであり、実際に使われることはありません。またこの物語はあくまで一例であり、例のように答えたからといって必ずしも、面接に受かるあるいは落ちるとは限りません。
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