みなさんが旅行を計画する時に、一番身近に接するのが旅行店舗のカウンターに座っているスタッフではないでしょうか。どんな旅行商品を企画・造成している企画担当者でもここまでお客様に接する仕事はないと思います。
前回では『旅行好きは旅行業に向かない』というあまりにも否定的なことを述べました。確かに旅行業はビジネスであり、趣味だけでは務まりません。おそらく多くの旅行会社の面接でそういった話が出るでしょう。
『うちの会社に旅行好きはいりませんっ!』とか『旅行が好きなら当社の良きお客様になってください』とか憎たらしく(?)言われたりすることがあるでしょう。
ですから、世間では頻繁に『旅行好きは旅行業に向かない!』と言われてしまうんだと思います。
前回までの話を見た読者のみなさんは、愕然としてしまった人も多いかもしれません。前回はわざとあのような書き方をしたわけです。ASTER的理論では『旅行好き だけ では旅行業には向かない』ということです。この『だけ』という文字のもたらす意味の差で大きく変わりますね。
ASTERが現場に出るようになってから、このフレーズの意味をひしひしと感じています。ただ単に旅行商品を販売する事ははっきり言って誰にでもできます。でも初めて沖縄に行くお客様が来店されて、あなたが接客したとします。当然お客様は沖縄のどのホテルがいいのか、何泊ぐらいで行けるのか、予算はどの位かかるのか見当もつきません。
そんな時こそ我々カウンタースタッフの腕の見せ所なのです。いつ位に行くのか?ビーチリゾートだけにステイするのか?予算はどれくらいか?ホテルランクにはこだわるのか?などなどそのお客様がなぜ、どのような目的で沖縄に行こうとしているのかをきちんち聞き出してコンサルティングしてあげなければならないのです。
そういう場面に遭遇した時にただ単にガイドブックに載っている知識だけで対応できますか?お客様は平気で『オススメのホテルはどこ?』『海の綺麗なビーチは?』『あなたのオススメは?』とか聞いてきますよ。
もちろん勉強家の人ならガイドブックでもそのくらいの事は調べておくでしょう。でも、これが旅行好きの人となるとガイドブックの知識以外の知識も加わるのでよりリアルにお客様に伝わります。要は『知識を話す』か『体験を話す』かということです。
お客様の信頼度からすれば当然後者でしょう。そうやってお客様と話し合っているうちに、お互いのテンションが上がっていくんですね。自分もお客様も旅行への期待が膨らみ、契約が成立した後には『はいっ!きをつけていってらっしゃいっっっ!!!』と気持ちよくお客様を送り出すわけです。
単に、『空きがあります。予約取れました。旅行代金はいくらです。クーポンは何日の渡しです』そんな接客じゃ長く続かないでしょう。
ASTERの理論としては
『根底には旅行好きの魂は必要不可欠!!プラス 旅行を売るという行為にも興味があること』がカウンター業務における最低条件だと思います。
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